国内/海外マーケットレポート

投資信託の評価会社、モーニングスター株式会社のアナリストによる各月のマーケットレポートです。

基準日:2018年4月27日(欧米は30日)

2018年4月のレポート

国内株式日経平均、TOPIXともに3カ月ぶり反発、好決算受けリスクオンの動き広がる

 2018年4月の国内株式市場は、日経平均株価が前月末比4.72%、TOPIX(東証株価指数)は同3.55%と揃って3カ月ぶりに反発した。前半は上昇した。先月来高まっていた米中貿易摩擦に対する懸念が、中国の習近平国家主席の講演を受けて後退し、自動車や機械などの輸出関連をはじめとする中国経済の恩恵を受けやすい業種を中心に買いが広がった。後半も上昇した、米国での株価下落や長期金利の一時3%台乗せといった悪材料があったものの、国内企業の2018年3月期決算で予想を上回る発表が相次ぎ、リスクオンの動きが広がった。また、朝鮮半島の緊張緩和や、為替相場で1ドル=109円台前半まで円安が進んだことを受けて、輸出関連銘柄を中心に買いが入った。結果的に4月27日終値は日経平均株価が2万2,467.87円、TOPIXが1,777.23ポイントと、それぞれ2月5日、2月27日の水準を回復した。

国際株式NYダウ、DAX指数ともに3カ月ぶり反発、米中貿易摩擦への懸念が後退

 2018年4月の海外株式市場では、NYダウが前月末比0.25%、ドイツのDAX指数は同4.26%と揃って3カ月ぶりに反発した。前半は、米国、欧州ともに上昇した。米国では、トランプ米大統領の関税に関する強硬発言が世界貿易や経済成長を乱す可能性は低いという見方が広がり、3日から5日にかけて大幅に上昇した。トランプ米大統領が中国への追加関税を検討するよう通商代表部に指示したと伝わったことから、6日は一転して大幅安となったが、その後、10日の中国・習近平国家主席の講演を受けて米中貿易摩擦への懸念が後退したほか、12日にはトランプ米大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)への復帰を検討しているという報道が好感され、下落分を埋めた。欧州でも米中貿易摩擦に対する不安が後退し、上昇した。後半は、米国は下落、欧州は上昇した。米国では、1−3月期決算発表シーズンに入り、個別銘柄の業績を受けた展開となる中、24日には化学大手3Mや建機大手キャタピラーの決算が嫌気され大幅安となった。欧州では、26日にECB(欧州中央銀行)が政策金利を据え置いたことでユーロが下落し、輸出関連銘柄を中心に上昇した。

国内債券長期金利は小幅に上昇、米中貿易摩擦への懸念後退などで一時0.060%

 2018年4月の国内債券市場は、新発10年物国債利回りが前月末の0.045%から0.050%へ小幅に上昇(債券価格は下落)した。前半は、中国の米国に対する報復関税発動を受けて米中貿易摩擦への懸念が高まったほか、10年国債入札の順調な落札結果もあって債券買いが優勢となり、3日には0.025%まで低下した。その後、中国の習近平国家主席の講演を受けて米中貿易摩擦への懸念が後退したものの、シリア情勢を巡る警戒感が広がり、期間を通しては小幅に低下した。後半は、米国がシリア空爆を行ったものの、一段の緊迫化は回避されるとの見方が広がったほか、米中貿易を巡る緊張緩和もあり、安全資産とされる債券には売りが優勢となった。米国で長期金利が4年3カ月ぶりに3%台を付けた流れを受け、25日には0.060%まで上昇した。

国際債券米利回り、独利回りはともに上昇、円は対米ドル、対ユーロでともに下落

 2018年4月の海外債券市場では、米国10年国債利回り、ドイツ10年国債利回りはともに上昇した。前半は、米国では、米中貿易摩擦に対する懸念が後退したほか、3月の米CPI(消費者物価指数)の伸び率(前年同月比)が2.4%と1年ぶりの大きさとなり、インフレ圧力の強まりを示したとして、米国債に売りが向かった。欧州では、ECB理事会メンバーのオーストリア中銀総裁が中銀預金金利引き上げの可能性を示したことなどから、独国債利回りは上昇した。後半は、米国では、需給の逼迫観測を背景に原油高が進んでインフレ圧力が強まったほか、米金融当局者の利上げ継続を示唆する発言が続いたことなどから、米国債への売りが続き、4年3カ月ぶりに利回りが3%台まで上昇した。欧州では、原油高を背景にインフレ圧力が高まるとの観測が広がったほか、シリアや北朝鮮を巡る地政学リスクが後退し、独国債の売りが進んだ。

 2018年4月の外国為替市場では、対米ドル、対ユーロともに円安となった。前半は、対米ドルでは、米中貿易摩擦への懸念から円高・米ドル安に進む場面があったものの、その後、過度な懸念が後退したことから円安・米ドル高の方向に傾いた。対ユーロでは、ドラギECB総裁がユーロ圏経済に楽観的な見方を示したことや、オーストリア中銀総裁が中銀預金金利引き上げの可能性を示したなどを受けて、円安・ユーロ高となった。後半は、対米ドルでは、米長期金利上昇による日米の金利差拡大を受けた円売り・ドル買いが先行し、一時1ドル=109円台まで円安・米ドル高が進んだ。対ユーロでは、ECBが量的金融緩和の縮小を2018年7月まで待つと報じられたことなどから小幅に円高に振れる場面もあったが、期間を通してはほぼ横ばいとなった。月間では円安・ユーロ高となった。

REIT海外は米金利高一服後の買いで上昇、国内は空室率改善や株高を受けて上昇

 2018年4月の海外(米国)REIT(不動産投資信託)市場は上昇した。前半は、中国が米国に対する報復関税を発表し、米中貿易摩擦への懸念から投資家心理が悪化したことなどからREITも下落した。後半は、米長期金利が一時節目の3%まで上昇したことで、借り入れコスト増加への懸念からREITは弱含んだものの、米長期金利の上昇が一服すると買い優勢となり、結局、月間でも上昇した。

 2018年4月の国内REIT市場は上昇した。前半は、三鬼商事が発表した3月の東京都心5区のオフィス空室率が3カ月連続で低下するなど良好な不動産市況が継続していることから上昇した。後半は、国内株式市場が底堅い値動きとなる中で投資家心理が回復したことから上昇した。

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