国内/海外マーケットレポート

投資信託の評価会社、モーニングスター株式会社のアナリストによる各月のマーケットレポートです。

基準日:2018年12月28日

2018年12月のレポート

国内株式日経平均株価、TOPIXいずれも大幅下落、かろうじて日経平均株価は2万円台を維持

 2018年12月の国内株式市場は、日経平均株価が前月末比▲10.45%、TOPIX(東証株価指数)は同▲10.40%と大幅下落となった。前半は、中国通信機器最大手の幹部が逮捕されたことや、市場予想を下回った米国の雇用統計から景気の先行き懸念が強まったことから米国株が大幅に下落したことを受けて下落した。後半も、FRB(米連邦準備理事会)が年内4回目の追加利上げを決めたことや米政府機関の一部閉鎖を受け、米国株が急落したことの他に、円相場が一時110円台前半となり4カ月ぶりのドル安・円高水準となったことなどから下落した。28日の終値は、日経平均株価が2万0,014円、TOPIXは1,494.09ポイントと前月末比でいずれも大幅に下落し、日経平均株価は、かろうじて2万円台を維持した。

国際株式NYダウ、DAX指数いずれも下落、NYダウは1年3カ月ぶりの安値をつける

 2018年12月の海外株式市場では、NYダウが前月末比▲8.66%、ドイツのDAX指数は▲6.20%と大幅下落となった。前半は、米国、欧州いずれも下落した。米国では、米国の要請により、中国通信機器最大手の幹部がカナダ当局に逮捕され、米中関係悪化が懸念されたことなどから下落した。欧州では、12月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景気指数)が4年ぶりの低水準だったことで市場心理が悪化し下落した。後半も米国、欧州いずれも下落した。米国では、FRBがバランスシート縮小を継続する方針を示したことや、ムニューシン財務長官が市場急落阻止チームを招集するなど政治動向に不安が広がったことで下落し、NYダウは1年3カ月ぶりの安値をつけた。欧州では、米中貿易摩擦による世界景気の減速懸念に加え、イタリアの財政問題や英国のEU(欧州連合)離脱を巡る混乱から下落した。

国内債券長期金利は低下、1年3カ月ぶりのマイナス金利

 2018年12月の国内債券市場は、新発10年物国債利回りが前月末の0.085%から▲0.010%へ低下(債券価格は上昇)した。前半は、世界的なリスク回避を背景とする国内株式相場の急落や円高進行に加えて、日本銀行による国債買い入れオペなどから低下し、日銀が金融緩和策を一部修正する前の7月3日以来約5カ月ぶりの低水準となる0.025%を付けた。後半は、世界経済の不透明感から欧米の長期金利が下がったことが波及し、日本でも安全資産である国債を買う動きが強まり、28日には1年3カ月ぶりのマイナス金利となる▲0.010%まで低下した。

国際債券米利回り、独利回りともに低下、円は対米ドル、対ユーロともに上昇

 2018年12月の海外債券市場では、米国10年国債利回り、独10年国債利回りはいずれも低下(債券価格は上昇)した。前半は、米国では、景気後退の兆候とも捉えられる長短金利の逆転(逆イールド)への警戒感からリスク回避の動きが広まり低下した。欧州では、米中貿易問題や英国のEU離脱をめぐる不透明感などから低下した。後半は、米国では、19日に結果が公表されたFOMC(連邦公開市場委員会)は市場の期待ほどハト派的ではなかったものの、2019年以降の米利上げペース鈍化の見方が強まり低下した。欧州では、FRBが利上げを実施し、2019年も段階的な利上げを継続する方針を示し、米国債の利回りが低下したことが波及して、独国債は低下した。

 2018年12月の外国為替市場では、対米ドル、対ユーロともに円高となった。前半は、対米ドルでは、米国の11月小売売上高と鉱工業生産統計が好調だったことを受け、円安・ドル高が進行した。対ユーロでは、英国のEU離脱をめぐる先行き不透明感や、ECB(欧州中央銀行)がユーロ圏の経済見通しを引き下げたことなどが重しとなり、円高・ユーロ安が進行した。後半は、対米ドルでは、米長期金利の低下を受けたドル売りに加え、米政府機関閉鎖への警戒、株価の大幅下落を背景に、逃避通貨とされる円を買う動きが広がり円高・ドル安が進行した。対ユーロでは、12月の独CPI速報値が予想を下回り、ユーロがやや売られる展開となり円高・ユーロ安が進行した。

REIT海外、国内いずれも2カ月ぶりに下落、米REITは大幅下落

 2018年12月の海外(米国)REIT(不動産投資信託)市場は2カ月ぶりに下落した。前半は、米国の政策金利引き上げに対する市場見通しの後退を背景に、米長期金利が低下基調となったことで資金調達コストの低下が意識されて強含む場面もみられたが、米中貿易摩擦に対する懸念や米国株式市場の大幅下落などにより、投資家心理が悪化し下落した。後半は、景気減速懸念や米政府機関閉鎖が長引くとの見方などから米国株式市場が大幅続落するなか、米国REITも大幅に下落した。

 2018年12月の国内REIT市場も2カ月ぶりに下落した。前半は、相対的な分配金利回りの高さに着目した買いが入ったことに加え、長期金利の低下を受けて東証REIT指数は23日に1,823.52ポイントと約1年9カ月ぶりの高値を付けた。後半は、国内株式市場の大幅な続落を受けて、投資家のリスク回避姿勢が強まり、国内REITにも売りが波及し下落した。

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