国内/海外マーケットレポート

投資信託の評価会社、モーニングスター株式会社のアナリストによる各月のマーケットレポートです。

基準日:2019年3月29日

2019年3月のレポート

国内株式日経平均株価、TOPIXいずれも3カ月ぶりの下落、国内外の経済指標悪化で景気減速懸念

 2019年3月の国内株式市場は、日経平均株価が前月末比▲0.84%、TOPIX(東証株価指数)は同▲1.00%と下落した。前半は、ECB(欧州中央銀行)のユーロ圏経済成長率見通しの引き下げや、中国のGDP(国内総生産)成長率目標の引き下げで世界景気の先行きに対する懸念が強まったことに加えて、内閣府が発表した1月の機械受注統計が市場予想を大幅に下回り、企業業績に対する警戒感が高まったことなどから下落した。後半も、3月の米製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値が52.5と、2017年6月以来約2年ぶりの水準に落ち込み、世界景気の減速懸念が強まったことや、一時1ドル=109円台まで円高が進行したことを受けて下落した。29日の終値は、日経平均株価が2万1,205.81円、TOPIXは1,591.64ポイントといずれも3カ月ぶりの下落となった。

国際株式NYダウ、DAX指数いずれも3カ月連続で上昇、米中通商協議への楽観的な見方が台頭

 2019年3月の海外株式市場では、NYダウが前月末比0.05%、ドイツのDAX指数は0.09%といずれも3カ月連続の上昇となった。前半は、米国は下落し、欧州は上昇した。米国では、2月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数が2万人増と市場予想の18万人増を大幅に下回ったことなどを受け下落した。欧州では、英下院がいかなる場合でも合意なきEU(欧州連合)からの離脱を回避するとの動議を可決したのを好感して上昇した。後半は、米国は上昇し、欧州は下落した。米国では、米中通商協議への楽観的な見方が追い風となり上昇した。欧州では、3月のドイツ製造業PMIが好不況の節目とされる50を下回り、2012年8月以来の低水準となったことなどを受け下落した。

国内債券長期金利は2年7カ月ぶりの水準まで低下、世界経済の減速を懸念

 2019年3月の国内債券市場は、新発10年物国債利回りが前月末の▲0.015%から▲0.095%へ2カ月連続で低下(債券価格は上昇)した。前半は、英国のEU離脱を巡る不透明感や国内株式相場の下落、国債市場の好需給観測を背景に低下した。後半は、世界経済の減速懸念を背景に、米欧金利が大幅に低下した流れが波及したことや円高進行を受け、2016年8月以来約2年7カ月ぶりの水準となる▲0.095%まで低下した。

国際債券米利回り、ドイツ利回りともに低下、円は対米ドルで下落、対ユーロで上昇

 2019年3月の海外債券市場では、米国10年国債利回り、ドイツ10年国債利回りはいずれも低下(債券価格は上昇)した。前半は、米国では、米労働省が発表した2月の米CPI(消費者物価指数)では、食品とエネルギー除くコア指数が市場の予想外に鈍化したことなどを受け低下した。欧州では、ECBが利上げの時期を先延ばしし、銀行向けの超長期低利融資を再び実施すると発表したことなどから低下した。後半は、米国では、FOMC(米連邦公開市場委員会)で、成長ペースが鈍化する中、2019年の想定利上げ回数をゼロとし、よりハト派的な政策スタンスへの転換が鮮明となり低下し、一時は1年3カ月ぶりの低水準を付けた。欧州では、3月のドイツ製造業PMI速報値が44.7と、市場予想の48を大幅に下回り、2012年以来の低水準をつけたことで景気減速懸念が高まり低下した。

 2019年3月の外国為替市場では、対米ドルでは円安、対ユーロでは円高となった。前半は、対米ドルでは、米商務省が発表した1月の米小売売上高は前月比0.2%増と、市場予想の横ばいに反して小幅なプラスとなったことなどから円安・ドル高が進行した。対ユーロでは、1月のドイツ鉱工業受注指数が前月比2.6%低下し、予想の0.5%上昇に反してマイナスになったことなどから円高・ユーロ安が進行した。後半は、対米ドルでは、米長短金利が逆転したことで、米国がリセッション(景気後退)入りするとの懸念が高まり、円高・ドル安が進行した。対ユーロでは、3月のドイツ製造業PMI速報値が低調だったことから円高・ユーロ安が進行した。

REIT海外は3カ月連続上昇、国内は2カ月ぶり上昇、東証REIT指数は1,900ポイント回復

 2019年3月の海外(米国)REIT(不動産投資信託)市場は3カ月連続で上昇した。前半は、2月の米CPIが軟調な結果となったことを受けて、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めペースが鈍化するとの観測が強まり上昇した。後半も、FOMCが、米国における経済成長が減速したとの認識を表明し、今年の利上げ回数予想をゼロ回に引き下げ、米長期金利が低下する中で上昇した。

 2019年3月の国内REIT市場は2カ月ぶりに上昇した。前半は、国内長期金利が低水準で推移するなか、安定した分配金利回りに着目した買いが入り上昇した。後半も、世界経済の先行き不透明感が強まる中、景気変動の影響を受けにくいとされるJ-REITが選好され、東証REIT指数は約2年10カ月ぶりに1,900ポイントを回復した。

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