国内/海外マーケットレポート

投資信託の評価会社、モーニングスター株式会社のアナリストによる各月のマーケットレポートです。

基準日:2019年11月29日

国内株式日経平均株価、TOPIXいずれも上昇、好決算企業などへの買いで

 2019年11月の国内株式市場は、日経平均株価が前月末比1.60%、TOPIX(東証株価指数)は同1.94%と3カ月連続で上昇した。前半は、2019年4-9月期の決算で市場予想を上回る好業績を発表した大手自動車会社など業績に安心感のある銘柄を中心に買いが優勢となったことなどから上昇し、日経平均終値は12日には2万3,520.01円となり年初来高値を更新した。後半は、デモによる混乱が続き警戒感があった香港の区議会選挙で民主派が圧勝しハンセン指数が上昇したことや、一時1ドル=109円台半ばまで円安が進行したことなどを受け上昇した。29日の終値は、日経平均株価が2万3,293.91円、TOPIXは1,699.91ポイントと前月末比でいずれも上昇した。

国際株式NYダウ、DAX指数いずれも上昇、米中貿易協議の合意期待や良好な経済指標で

 2019年11月の海外株市場では、NYダウが前月末比3.72%、ドイツのDAX指数は同2.87%といずれも3カ月連続で上昇した。前半は米国、欧州ともに上昇した。米国では、10月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったことなどが好感され上昇した。欧州では、四半期の決算が市場予想を上回ったドイツの大手化学品卸売会社や大手航空会社などに買いが集まったことなどから上昇した。後半は米国、欧州ともに上昇した。米国では、トランプ米大統領が、米中貿易協議について「第1段階」合意が近いことを示唆したことに加え、第3四半期の実質GDP(国内総生産)改定値が上方修正されたことなどからNYダウは連日で最高値を記録し、27日には28,164.00ドルをつけた。欧州では、米中協議の進展期待の高まりや、11月の独Ifo企業業況感指数が前月を上回ったことなどから上昇した。

国内債券長期金利は3カ月連続で上昇、財務省の10年債入札結果を受け

 2019年11月の国内債券市場は、新発10年物国債利回りが前月末の▲0.15%から▲0.08%へと3カ月連続で上昇(債券価格は下落)した。前半は、財務省が実施した10年債入札が「やや弱め」と受け止められたことから海外勢を中心に日本債の売りが広がったほか、運用リスクを積極的にとるリスクオンに傾いた投資家が増えて日本株が上昇したことから、安全資産とされる国内債の売りが優勢となり、利回りは上昇した。後半は、香港情勢を巡る米中対立の再燃観測から日本債が買われ利回りが上昇する場面と、28日の2年債入札が低調な結果となったことで需給のゆるみが意識され10年債にも売りが広がった場面があり、ほぼ横ばいで推移した。

国際債券米利回り、独利回りいずれも上昇、円は対米ドルが下落、対ユーロが上昇

 2019年11月の海外債券市場では米国10年国債利回り、独10年国債利回りのいずれも3カ月連続の上昇(債券価格は下落)となった。前半は、米国では、10月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったことなどから、米景気の減速懸念が和らぎ、利回りが上昇した。欧州では、米国のEU(欧州連合)製自動車に対する関税是非の判断を6カ月再延長するとの観測から、米欧の貿易をめぐる対立激化懸念が後退し、利回りが上昇した。後半は、米国では、米議会上院が香港の民主主義を支援する法案を可決させたことで中国政府が猛反発をしたことなどから、安全資産とされる債券に買いが広がり、利回りが低下した。欧州では、11月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景気指数)が市場予想を下回り、利回りが低下した。

 2019年11月の外国為替市場では、対米ドルが円安、対ユーロが円高となった。前半は、対米ドルでは米中貿易協議の「第1段階」の合意を巡り、米中首脳による調印が12月にずれ込む可能性があると報じられ、先行きの不透明感から円高・ドル安が進んだ。対ユーロでは、12日にECB(欧州中央銀行)のクーレ専務理事が量的緩和政策に前向きな姿勢を示したことなどから円高・ユーロ安が進んだ。後半は、対米ドルでは、FRB(米連邦準備理事会)が公表したFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨では、米景気の先行きは概ね良好とし、当面は政策金利を据え置くとの見方などから円安・ドル高が進んだ。対ユーロでは、中国高官が米中貿易協議に対して前向きな姿勢を示したほか、11月の独Ifo企業景況感指数が前月よりも改善したことなどから、円安・ユーロ高が進んだ。

REIT海外、国内ともに7カ月ぶりの下落、長期金利上昇を背景に利益確定売り

 2019年11の海外(米国)REIT(不動産投資信託)市場は7カ月ぶりに下落した。前半は、ISM(サプライマネジメント協会)が発表した10月の非製造業景況感指数の上昇などを受けて米国債が売られたことなどから米長期金利が上昇し、相対的な魅力が薄れるとの見方から米国REITの売りにつながり下落した。後半は、2019年7-9月期の実質GDP(国内総生産)が速報値の前期比1.9%増から2.1%増に上方修正したことや、10月の米個人消費支出が前月比0.3%増となったことなどから、良好な米景気が確認されたことを背景に米国REITは上昇した。

 2019年11月の国内REIT市場も、7カ月ぶりに下落した。前半は、日米の長期金利が上昇し、国債の利回りと国内REITの分配金利回りとの差が縮小し、相対的な魅力が薄れるとの見方が広がったことなどを背景に、利益確定目的の売りが優勢となり下落した。後半は、国内の長期金利低下を受けて、国内REITの相対的な分配金利回りの高さなどに着目した買いが優勢となり上昇した。

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